2008-01-01から1年間の記事一覧

司法政策の法と経済学

読了した。簡単に内容の紹介と感想など。

司法政策の法と経済学

この本はまだ読んでいる途中であるが書いておく。 「法と経済」の分野自体、日本ではまだあまり光が当たっていない。しかし、法(広く規制を含めて考えてもいい)がインセンティヴに大きな影響を与えるため、この分野は社会制度を考えていく上でとても重要で…

書店にみるビジネスモデル

新宿にまた一つ巨大な書店が誕生した。ハシゴしてみて書店にもビジネスモデルが存在することに気づく。これらを比べて思ッタコト。滞在時間拡大型 購買力は滞在時間に比例する。これを利用したモデル。強者の戦闘スタイルでもある。 ジュンク堂やブックファ…

合意による道徳

契約論的リバタリアニズムに属するとされる「合意による道徳」を読了。 充分に消化できたとは言えないが、自分の頭を整理するために書評を書いてみる。

私も読んでいます

遅くなりましたが、kurakenyaさんのブログ、私も読んでいます。

問いのたて方

世の中、問いのたて方が間違っているから迷走するということが多い気がする。そして、経済学の答えが道徳的直感に反することがあるのも原因かもしれない。 例えば、環境問題が典型である。「きれいな空気と汚れた空気、どちらがいいですか」とそれだけ聞かれ…

災害と経済発展と

ミャンマーのサイクロン、中国の大地震、今回の東北の地震でいろいろと考えてみた。 まず、アマルティア・センのことから始めたい。センはアジア初のノーベル賞経済学者である。ただ、その思想はリバタリアンからはかなり距離がある。今回はその実証研究で教…

自由市場の道徳性(4回目)

第四部は第7、8、9、10章からなる。自由主義で取り上げることの多い問題の各論と言った趣である。

自由市場の道徳性(3回目)

第三部は第5章と第6章からなる。

基礎的な理解

新書ブームのためか、書店によっては棚のかなりの部分を新書・文庫が占めていることがある。しかし内容が充実している訳では決してない。経済系に限ってみれば内容は玉石混淆で、岩田規久男先生の本のように我々の理解を正しい方向に導いてくれるものから、…

自由市場の道徳性(2回目)

第二部は、第三章と第四章からなる。

やはり税金は下げるべき

アナルコキャピタリストとして鋭く世の中を切っているkyuuriさんの論説。 私の簡単な考えなどをまとめてみます。 いきなり無政府の実現は無理だとしても、無駄の多い政府機能を制限していくにあたって今回のガソリン税の期限切れは非常によい実験だと考えま…

日銀の行方

日銀総裁の件もようやく収束しそうですが、日銀の行方を読むには 金融政策の経済学 岩田規久男著 がよいと思います。

自由市場の道徳性

アレキサンダー・H・シャンド著 オーストリア学派の入門書という位置づけであるが、オーストリア学派を様々な経済思想と比較することでその立場をはっきりさせている。その性質上、ノージックや集産主義も登場し、その射程はかなり広い*1。 *1:ただし触れた…

自由の構造(7回目)

書評の続き

自由の構造(6回目)

書評の続き

自由の構造(5回目)

書評の続き

自由の構造(4回目)

書評の続き

自由の構造(3回目)

書評の続き

自由の構造(2回目)

書評の続き

自由の構造

ランディ・E・バーネット著「自由の構造」を読了。今回から少し内容の把握できる書評にしたい。

不完全情報と無知のベール

無知のベールという概念で再分配を肯定したのはロールズだが、こちらの不完全情報をどう扱うかという議論と基本構造は同じだと思う。コメントもすばらしい。 無知のベールつまり不完全情報を根拠として再分配を肯定するのがロールズであり、不完全情報をもと…

税金は少ない方がよい

蔵さんのブログでコメントさせていただいて思い出したことを備忘録的に記載。 税金がなるべく少ないあるいは全くないのがよいことについては、いろいろな基礎付けがある。ロスバードの所有権の理論つまり「人の金に手を付けるな」もその一つ。フリードマンの…

喫煙マナーと所有権

リバタリアニズムというと好き勝手というイメージを持つ人が多いと推察する。しかし、ロスバードのような所有権の理論を徹底的に押し進めた社会は表面的にはもっとモラルにうるさい状態になっていると私自身は考えている。 一つ例を挙げよう。 路上喫煙の是…

備忘録

小麦の補助金関係のメモ kmoriさん 蔵研也さん

自由のためのメカニズム

デイヴィド・フリードマン著 リバタリアニズムの中でも、帰結主義的なアナルコキャピタリズムを唱えるデイヴィド・フリードマン。経済学的に政府がない方がみんなハッピーなるという考え方である。 気になった部分をまとめる。 人間がものを手に入れる方法は…

医療崩壊

医療崩壊という言葉がある。産科、小児科、夜間救急などの現場で仕事があまりにもハードな上に訴訟も多く、その割に仕事に見合った収入が得られないといった理由から医師を中心とした医療スタッフがその現場を離れてしまうことを言うようだ。 思ったことはい…

無政府社会と法の進化

無政府社会と法の進化・蔵研也著読了。著者は学術的で(一般向けにはということだろうが)つまらないと言っているが、三冊の中で一番面白かった。無政府社会での警備会社の役割、法(取り決めのようなイメージか)も変化する様が生き生きと書かれている。 一…

国家はいらない

国家はいらない・蔵研也著読了。上記の前著とは違い、税金がいかに無駄に使われているかに切り込んだもの。著者も最後のあたりで触れているが、リバタリアンのみならず対極的な平等主義者にとっても読む価値のある本になっている。税金によって新しい差別が…

リバタリアン宣言

リバタリアン宣言・蔵研也著読了。リバタリアニズムに関する本も少しずつ増えてきているが、まだまだ日本人研究者によるものは少ない。この本はリバタリアニズムの基本的な部分を押さえた良書。他の二冊もそうだがとにかく読みやすいのがよい。情報へのアク…