2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

不完全情報と無知のベール

無知のベールという概念で再分配を肯定したのはロールズだが、こちらの不完全情報をどう扱うかという議論と基本構造は同じだと思う。コメントもすばらしい。 無知のベールつまり不完全情報を根拠として再分配を肯定するのがロールズであり、不完全情報をもと…

税金は少ない方がよい

蔵さんのブログでコメントさせていただいて思い出したことを備忘録的に記載。 税金がなるべく少ないあるいは全くないのがよいことについては、いろいろな基礎付けがある。ロスバードの所有権の理論つまり「人の金に手を付けるな」もその一つ。フリードマンの…

喫煙マナーと所有権

リバタリアニズムというと好き勝手というイメージを持つ人が多いと推察する。しかし、ロスバードのような所有権の理論を徹底的に押し進めた社会は表面的にはもっとモラルにうるさい状態になっていると私自身は考えている。 一つ例を挙げよう。 路上喫煙の是…

備忘録

小麦の補助金関係のメモ kmoriさん 蔵研也さん

自由のためのメカニズム

デイヴィド・フリードマン著 リバタリアニズムの中でも、帰結主義的なアナルコキャピタリズムを唱えるデイヴィド・フリードマン。経済学的に政府がない方がみんなハッピーなるという考え方である。 気になった部分をまとめる。 人間がものを手に入れる方法は…

医療崩壊

医療崩壊という言葉がある。産科、小児科、夜間救急などの現場で仕事があまりにもハードな上に訴訟も多く、その割に仕事に見合った収入が得られないといった理由から医師を中心とした医療スタッフがその現場を離れてしまうことを言うようだ。 思ったことはい…

無政府社会と法の進化

無政府社会と法の進化・蔵研也著読了。著者は学術的で(一般向けにはということだろうが)つまらないと言っているが、三冊の中で一番面白かった。無政府社会での警備会社の役割、法(取り決めのようなイメージか)も変化する様が生き生きと書かれている。 一…

国家はいらない

国家はいらない・蔵研也著読了。上記の前著とは違い、税金がいかに無駄に使われているかに切り込んだもの。著者も最後のあたりで触れているが、リバタリアンのみならず対極的な平等主義者にとっても読む価値のある本になっている。税金によって新しい差別が…

リバタリアン宣言

リバタリアン宣言・蔵研也著読了。リバタリアニズムに関する本も少しずつ増えてきているが、まだまだ日本人研究者によるものは少ない。この本はリバタリアニズムの基本的な部分を押さえた良書。他の二冊もそうだがとにかく読みやすいのがよい。情報へのアク…