喫煙マナーと所有権

リバタリアニズムというと好き勝手というイメージを持つ人が多いと推察する。しかし、ロスバードのような所有権の理論を徹底的に押し進めた社会は表面的にはもっとモラルにうるさい状態になっていると私自身は考えている。
一つ例を挙げよう。
路上喫煙の是非について、喫煙する権利と煙を吸いたくない権利がぶつかっている。この部分だけでみると結論は出ない。しかしリバタリアンならみんなが納得する解決方法を提供できる。道路に所有権を設定し、その所有者が喫煙していいかどうかを決定し管理すればすむことなのだ。現在でも公的な色彩が強い場所では分煙化が進んでいる。「公的」ではせいぜい分煙どまりで両方の立場を尊重するなどというあいまいな結論しか出ない。だが所有権を設定すればモラルに訴えることなく明確に喫煙可・不可を設定できるのだ。多くの人に利用してもらいたい所有者なら分煙の設備に投資するかもしれない。明確に設定された方がみんながより幸せになると思うのだがどうだろう。