一蘭

六本木にある一蘭というラーメン屋に行ったことがある。豚骨ラーメンで味もなかなかのものだったが、一番印象に残ったのは勝手に「鳥かごシステム」と呼んでいるカウンターの仕組み。説明しづらく、行った人しかわからないと思うが、まとめてみる。
まず、店外の券売機でチケットを購入。入り口を入ったところの案内板で空席を探し、席に着く。席はカウンターのみ。両側とは板で仕切られており、まさに鶏を飼育しているケージのよう。従って何人で来ていようが、基本的には一人で来たのと同じになる。また、この仕切りのため、隣の様子が分かりにくくなっている。さらに声を出さなくてもチケットをおいてボタンを押すあるいは紙に書いてボタンを押せば注文は受け付けてくれる。ラーメンがきた後は、カウンターにのれん状のものがおろされる。女性でも遠慮せず食べられる画期的なシステムというふれこみ。
しかし、このシステムでは客よりも店の方にメリットがある。注文を聞いてまわる店員はカウンターの中だけを移動すればよく、テーブル席への客の配置などは気にしなくてもよいし、空席も気にする必要なし。団体だろうが、仕切りのある席のおかげで勝手にバラバラに座ってくれるし、空席も自動的に埋まるからだ。仕切りのおかげで、食べ終わっても話し込んで長居する客もいない。
吉野家が究極まで回転率をあげることを考えているのと同じかな。