世の中そんなに甘くない

参考文献 トマス・ソーウェル著 「入門経済学」第6章より

ほとんどの人は、大企業は一般の人から搾取することで成長していると信じているのかもしれない。しかしこれは大きな間違いだ。

ソーウェルによれば、成長した企業はそれぞれの分野で価格を下げ一般の人が手に入りやすくすることで成長をとげた。そもそも、ごく一部の金持ちだけ相手の商売は大きく広げることができず、基本的にはマスマーケットを狙うしかない。また多数の人を騙し続けることは不可能である。搾取しているとされる価格より少し安い価格で商売を始めたら比較的簡単に客を奪うことができるだろう。
同じ論法で独占の利益などはかないものだということもわかる。革新的な技術を発明しても、すぐに代替の技術が生まれる。カルテルなど組んでも、政府の余計な規制がない限り新規参入した企業が安い価格で顧客を奪ってしまう。
要するに成功が長く続いている企業は消費者から支持されているという当たり前と言えば当たり前のことだ。