教育は格差を小さくするのか

資本主義・自由市場のもとでは、突出した資産家もごく少数生み出すが、大部分の人の格差は小さくなる。また、資本主義および市場は一貫して生活水準も引き上げてきた。この辺りの話は、一部の目につく部分に惑わされバイアスがかかりやすいのか、誤解されているようだ。
では教育はどうだろう。私は教育の効果は市場的だと考えている。教育は貧しい人が豊かになるチャンスを生み出すものだろう。格差について批判的な人々も教育については肯定的に捉えていることが多いだろう*1。だが教育は本当に格差を小さくするのだろうか。みんなが教育を受けても習得した結果には大きな差が生まれる。身に付いたものが違えば将来の収入もかわってくるだろう。学歴だけで成功するとは限らないけれど、低学歴だときわめて成功しにくいのも事実である。格差について否定的な人はこれをどう考えるのだろうか。以前問題になったような、徒競走で順位をつけるのをやめるようなことをするのだろうか。

*1:だからといって私自身は政府が教育を提供すべきだとは考えないが