アメリカの地下経済

「ヤバい経済学」で有名になった異色の社会学者の本。私自身はアナルコキャピタリズムへの足がかりとして読んだ。
アナルコキャピタリズムの社会と違い、描かれる世界は貧しい。それでも司法の力があまりあてにできない状況で、治安問題や取引を巡るトラブルの解決に自治的な動きが出てくる様子が明確にまとめられている。完全な無政府を描いた本ではないが、無政府がカオスであるという認識を崩すには十分であろう。