今日の思ッタコト

蔵さんがこちらで古いものが良いという価値観に疑問を呈している。私も伝統芸能をやたらと持ち上げる風潮にはうんざりしているし、全く同感だ。学問の世界でも、自然科学の分野なら伝統というものにあまり価値はない。例えば、世界は平坦だとか、亀の上に乗っているなどという単なるおとぎ話には全く価値はないと言っていい。もちろん、色々な仮説の検証から学問はスタートするわけで、突拍子もないアイディアがいけないわけではない。ただ、神学と自然科学が混じったような時代の書物の大半は、自然科学の本としては読む価値のないものだろう。
話を伝統芸能に戻すと、国が保護しないと成立しないような芸能なんて全く価値はない。芸能とは、楽しさや美しさを通じて人々を豊かにするものだろう。国が保護しないと成立しないということは、人々にほとんど楽しさや美しさを提供できていないということだ。