金持ちと貧困と

分かりやすさを狙ってか、勝ち組と負け組、二極化などという言葉がよく使われる。しかし、所得に関して言うなら現時点だけを捉え、しかも両極だけを比較するのは間違いのもとである。
所得でいくつかの階層に区切ってみても時間の流れとともに属する人間が入れ替わっているのがわかる。つまり階層は固定されているわけではないのだ。ほとんどの人間は働くようになって所得を得るようになり、スキルアップとともに所得が増えていくであろう。若い人が下の方の階層に多く属することは別に不思議なことではないのだ。また、社会全体が豊かになってくれば一人暮らしも増えてくる。一人暮らしを始めた若い人は世帯としてみた場合、所得が少ないのは当然のことであろう。