郵政民営化の参考文献

郵政民営化が槍玉に挙げられている。確かに、民営化のやり方におかしなところがあり、例えば競合する企業が参入できないような規制があるなど問題点は多々あるが、それでも私は民営化の方向は良いと考えている。それに対し、マスコミが飛びつき、一般受けする「郵政民営化批判」は、「地方の切り捨て」というものだろう。採算の合わない地域ではサービスがなくなるというのだ。これに対して従来あまり見かけない良質の反論を見つけた。「時間と無知の経済学」のp158、アメリカの航空行政での規制緩和の事例を参照されたい。規制緩和で小さな地域社会の航空路線が採算悪化のため廃止されるのではという大方の予想を裏切り、小規模の会社がこの路線を買い取って大きな収益を上げたことが述べられている。本当にビジネスチャンスがあれば、辺鄙な地方でも必ず企業は乗り込むはずである。まして、日本ではそこに住むことを強制されていないのである。究極的には郵便局のサービスが全国一律に提供されなければならない理由はない。