エコポイントの影で

タイトルではエコポイントとしたが、エコカー減税なども含めて。
エコポイント・エコカー減税の目的は何だろう。環境問題対策*1より景気対策という意識の人が多いはずだ。一応景気対策として考えてみる。
エコポイントが付くからといってもう少し先まで使うはずだった家電の購入を前倒しした場合、表に出てくるのは家電の売り上げ増である。しかも政府支出を伴って。しかしほとんどの人はその影でエコポイントがなかった場合の本来の支出、例えば本を買うことかもしれない、を忘れている。完全な強制ではないとはいえ政府により本来の資源配分が歪められているのだ。価格を通じた資源配分は重要である。売り上げが多ければ販売側は需要があると予測するからだ。エコポイントなどによりこのシグナルが狂ってしまう。シグナルが狂うだけではない。本来の市場で残るべき商品が残りにくくなり、淘汰されるはずだった商品が残ってしまう。だから制度が終わったとたんに売り上げが下がって戻ってこないなどということが起こる。

*1:これらの政策が環境問題対策として本当に有効か疑問を持っているがここではおいておこう