設備だけあってもうまく行かない

参考文献 トマス・ソーウェル 「征服と文化の世界史」 第6章 総括p478, 485より

植民地が貧しいのは搾取が原因ではない。もし植民地が貧しいのが搾取が原因なら、帝国の撤退の後、植民地は豊かになるはずである。だが、イギリスからローマ人が撤退した後、道路や水道などの設備はそのまま残されたが、次第に荒廃していった。これらを維持するのに必要な人的資本がなかったからである。また、サハラ以南の植民地でもヨーロッパ帝国主義諸国が撤退した後、数十年にわたり生産性が低下している。