ドーマー条件

前回も、家計と国家の比較で少し書いたが、わかりにくい書き方になった部分があるので、ここで訂正がてら勉強の成果をまとめる。
いかに国家とはいえ、経済成長のスピードを上回って借金が増えると破綻してしまう、この話。
まず、経済規模の拡大によって国債の額は当然増える。この部分は家計に例えてもよいだろう。昔は何十円という金額(借金と読み替えてもいい)で家が建てられた。現在では、何千万から何十億円になっている。しかし、いわゆる給料や収入も同じように数字の上では増えている訳だから、単純に金額の比較だけで判断してはいけないのである。だから、単純に金額だけ見て騒いではいけないということ。もう一つ、借金の額を気にするなら、資産の額も考えなさい、というのが、「ネットとグロスの問題」だろう。はからずも、svnseeds氏の「財政赤字グロス(総額)ではなくネット(純額)で考えようよ」の説明になっている。
さて、となると、国家で見た場合の破綻に至るかどうかの判定基準としては、入る金額と出て行く金額のバランスが重要になってくるはず。もっと突き詰めると、「増えていく金利分」と「民間から税収で得られる金額を左右する名目GDP成長率」を比較すべき、ということになる。これをドーマー条件という。
やっとここまでたどり着きました。