経済学という教養

稲葉振一郎
「ライブ・経済学の歴史」とは違い、経済学全体を俯瞰するような構成ではない。マクロ経済学の大きな流れを解説、日本の経済システムに付いて思うところを述べ、マルクス(左翼について語る章もある)について思うところを述べ、厚生経済学に付いて語り、という内容になっている。
感想
まず、マクロ経済学の主要な考え方の概略が把握できた。「市場対国家」を読んでいたせいか、マルクスの考え方を別の角度から切っている本書の内容はまた参考になった。マネタリストマルクス経済学の意外に似ている点などはとても面白い。先入観で「国家による管理イコールマルクス」、「徹底的に規制を撤廃するイコールマネタリスト」と考えていたが、浅い理解が崩れた。